『仕事の悟り』 未来への経営

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zoom RSS ≪114≫経営者養成講座「経営者の仕事と責任」

<<   作成日時 : 2008/06/16 01:52   >>

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経営者とは、どんな仕事を成し、何に責任を追う人であるのか?
今回は、未来を牽引する「経営者」について、全体像を考えます。


■経営者の責任:「収益を生み出すこと」


経営者の責任とは、「収益を生み出すこと」です。
どんな事業であろうとも、収益によって存在が可能となります。

そして、収益とは、「市場」における「評価」です。
市場活動の中、経済的価値があると認められたものに対し、
買い手が「購入」という評価を下すことで、生み出されます。


つまり、企業の存在価値が認められるか否か、
その指標となるのが「収益」であり、
「収益を生み出す」とは、
「企業の存在価値を生み出す」ことと
同義語であるのです。


また、概念的な「企業の存在価値」を、「収益」と捉え直すことで、
明確な「数字」として、客観的評価を下すことが可能となります。

収益は、市場から経営者におくる「通信簿」なのです。




しかしながら、日本の経営者に見受けられる傾向として、
「収益を生み出すことへの執着心が薄い」という感があります。
お金に対して淡白であることを、日本人の美徳と思うならば、
経営者としては致命的な欠陥です。

たとえ、人間的には教養と良識に恵まれた人格者であっても、
利益を上げていない経営者は、市場から「価値を創造していない」
と評価されているわけです。

つまり、その企業が保有する、人、モノ、金、情報といった
価値ある経営資源を、ドブに捨てていると評価されたのです。
価値ある資源を、無価値にすることは、美徳ではありません。


従って、「利益を上げていない会社は、価値を創造していない。」
この一点を肝に銘じ、価値ある高収益型事業を創り出すことに
懸命にならなくてはなりません。


必要なのは、お金への執着心ではなく、
価値創造への、健全なる「使命感」なのです。



■「答えは、外部にあり」:価値は市場が評価する。

経営者の仕事が「収益を生み出すこと」である以上、
経営者の関心は、常に「収益を生み出す価値の創造」でなければ
なりません。

場合によっては、内部統制や組織改革など、組織の内部に向かい、
管理・統制の目が向くでしょう。しかしそれは、管理のための
管理ではなく、信用を護ることで、収益を生み出す価値を創造
するために必要な手段の一つであるのです。

内部に向かっていくら目を光らせても、収益を生み出すことは
できません。なぜなら、収益の評価主体は外部にあるからです。
内部管理も大切ですが、経営者としてのバランスを崩しては
企業そのものの存続を揺るがす結果となりかねません。


経営者の仕事は、企業価値を創造することです。


バランスを保つには、「内部管理は、収益を生み出す価値に貢献
するためにこそ重要である」と、一本化して認識することです。
(あらゆる仕事を「企業価値の創造」という串で貫くイメージ)



結局、内部管理も、外に向けて企業価値を生み出す一環なのです。







そして、価値創造の本道は、答えを外部に求めることにあります。
外部とは、顧客であり、取引先であり、顧客ならざる人たちです。

収益を生み出すには、一度顧客となった方にリピーターになって
いただくことと、新規の顧客を獲得することが必要です。
特に、「顧客でない方が、なぜ自社の商品・サービスをご利用され
ないのか」ということは非常に重要です。なぜなら、顧客より、
顧客でない方の方が圧倒的に多く、マーケットを動かすのは、
この、流動的な大数(リピーター以外の消費者)だからです。


中には、昨今の食料品に対する市場の神経質さ等、厳しい消費者
目線に、心底まいっている経営者もおられるかもしれません。
しかし「品質基準をクリアしているから、この商品は良品である。」
というのは、あくまで製造者・販売者側の目線です。いくら検査
に合格したものであっても、お客様にとって、不味い、安心でき
ないということであれば、不合格のレッテルが貼られるだけです。

そして、一番恐ろしいのは、不合格のレッテルが貼られたから
といって、製造者には何の警告もありません。何もいわず、ただ
「不買」という無言の制裁措置を講じるだけなのです。


繰り返しになりますが、企業の収益の鍵を握るのは、経営者でも
従業員でも、社外取締役でもありません。企業の未来を支配する
のは、経営に全く関与しない一般消費者です。
消費者にとっての価値が、供給者側の考える価値や質とは異なる
ならば、合わせるべきは消費者の価値です。


従って、経営者が求めるべきは、財布の紐の意思決定法という
最重要情報であり、経営者の関心も、戦略も、企画も、発想も、
すべては、ここから出発しなければならないのです。





■経営者の仕事:決定と決断


そして、外部に答えを見つけたら、未来へのビジョンを明確にし、
粘り強く手段を講じ、ビジョンを実現させなければなりません。

経営者は、明確なビジョンを持ち、
それを実現する判断力と実行力、結果を出す胆力により、
実際に消費者・利用者に価値を提供することが必要です。


成功に向かい、腰が引けていないか?
他人任せにしていないか?
自ら判断し、全責任を負うという自覚のもと、経営しているか?
ということを日々に点検しなければなりません。

その際、経営者として弱気の出やすいことは、決定・決断です。
なぜなら、どの選択肢も正しいと思えるからです。


松下幸之助氏曰く「経営者は軍師になってはいけない。軍師は
正しいことを考えればいいだけだから楽です。作戦を立てるのは
軍師の仕事。経営者は大将。軍師が立てた作戦は全て正しい。
正しいものから、正しいものを取って、正しいものを捨てていく。
正しいものを取るのは誰でも出来る。正しいものを捨てることが
できない。これが経営者の仕事。」とのこと。


明確なビジョンのもと、決定・決断するのは経営者の仕事です。


事業というものは、やり方の上手下手ではなく、決定・決断に
よって運命が決まります。そして、事業の全責任は、知ろうが
知るまいが、すべてが「経営者ただ一人」に集中します。
市場は、冷酷なまでに、経営者に対し経営責任を追及します。


責任の基本は、責任を負う人間が、決定・決断することです。
つまり、決定・決断は、経営者の仕事であるということです。


   ≪参考≫
決定とは、いくつかある手段の中での選択であり、
決断とは、不気味な暗雲の中への賭けである。
(クラウゼビッツ「戦争論」)


もちろん、経営者がすべてを決定することには限界があります。
しかし、何を他の人に任せるかを決定するのは、経営者であり、
任せるにあたっては、方針や指示を明確にする必要があります。
これを明確にしないままに任せると、後々収拾のつかない事態が
起きたり、責任回避のための、妙な手続きばかりが増える結果と
なるのです。


経営者は、利益を生み出す(企業価値を生み出す)ための目標と
方針を、自らの責任において決定し、これを明確化した上で、
その実施に関しては、従業員に任せるというスタンスが必要です。
従業員の主体性を重んじるという誤魔化しのもと、経営責任を
追うことのない従業員に事業を任せっきりにしてはなりません。
従業員には、他の従業員の家族の生活にまで責任はないのです。



全責任を負う者が、決定権を持つ。
決定は経営者の仕事なのです。





■経営者とは自らの姿で、人を育てる人

人材教育ということが盛んですが、人事担当者に人は創れません。
人材というのは、教育でつくれるものではないのです。なぜなら、
人材とは、教育を必要とする人ではなく、自ら努力し、自らを高
めていく人だからです。教育で知識を与えることはできても、
あくまで本人の自発的な意志なくして、人材は創れないのです。

だからこそ、経営者は、まず、自らが懸命に努力することです。
経営者の懸命に努力する後姿を見習って、自発的に、懸命に努力
する社員が出てきます。そして、人材に育ってゆくのです。
これが本物の人材です。


人材がいないと嘆くならば、まず自らが人材たらんとすべきです。


時には限界も感じるでしょう。

しかし、100%を出し切ったことのない人には、限界すら見え
ていないのです。限界を感じるような事態に際したときこそ、
限界を打ち破って成長する最大のチャンスです。

その時に、自分のためだと思っていると、自分の枠から抜け出る
ことができません。

しかし、従業員のため、従業員の家族のため、お客様のため、
未来のお客様の幸福のため…と、より多くの人に最高のものを
与えきろうと思って生きることで、我ならざる力を得ます。
そこに、協力者が現れ、創意も生まれ、工夫も生まれてきます。
その時、自分の限界だと思っていたことを、いつの間にか超えて
いる自分に気づくでしょう。成功とは、そのようなものです。


そして、自ら自身を牽引した心の力が、いつしか従業員に感化を
与え、従業員自らの心の力により、人材へと牽引してゆくのです。
この、脱皮成長の感激を従業員に味合わせてあげること。向上の
意欲を高め、より素晴らしき人格と、より高き実現力を併せ持つ
次世代の経営者候補の創出こそ、真実の繁栄の証なのです。


以上、経営者としての仕事と責任について述べました。
今回は、あくまで大枠での説明になりましたので、具体的な内容
について、引き続き考えて行きたいと思います。


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長い間お休みをいただいたにもかかわらず、
「仕事の悟り」をご愛読いただき、ありがとうございます。
今回の内容が、少しでも皆様のお役に立てたら幸いです。




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