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2008/11/03 23:03
世界各国が経済的に衰弱している昨今、
証券や株価は、一時の半値になり、
巷では、百年に一度の危機と騒がれています。
また、経済は循環しており、株価に半年〜1年遅れて
実体経済が連動するという傾向があります。
つまり、今後1年間が、実体経済の勝負どころとなるわけです。
昨今のように、相互依存が強い国際社会では、
為替の影響、景気の悪化に伴う減収など、
企業として避けて通れない問題が、次々と起こってくるでしょう。
また、11月4日のアメリカ大統領選以降、
日米のあり方、国際社会における位置づけなども、
少しずつ変化し、企業への影響もあるでしょう。
ただ、客観的情勢として逆境であっても、
それは全体的なことであって、個別では違いがあります。
実際に、平成20年11月2日の日経新聞によると、
四半期ベースで、6社に1社(約16%)が、
この騒ぎの中で、最高益の更新を見込んでいます。
これは一つの希望です。
この、百年に一度の危機にあっても、
発展を続ける、強い企業があるのです。
今後益々、逆境にあって発展し続ける企業が増えることを願い、
不撓不屈のリーダー像について、考えてみたいと思います。
■言い訳をしない
まず、不撓不屈のリーダーとなるための必須条件は、
「言い訳をしないこと」です。
確かに、景気が悪い、人が信用できない、お金が借りられない…等、
次々に、言い訳にしたいことが出てくるでしょう。
そして、世間も、ある程度の同意は示してくれるでしょう。
しかし、気をつけてください。
同意を示したからといって、誰も助けてはくれません。
なぜなら、言い訳をする人は、
責任を取ることができないからです。
責任が取れない人を信用するほど、世の中は甘くありません。
また、言い訳を考える人は、未来を考える「余裕」がありません。
未来を見通すことができないため、結果を焦ります。
結果を出そうと焦燥感が募り、急いてことを仕損じます。
こうして、また、言い訳の悪循環に埋没するのです。
考えても見てください。行き先を指し示すことができない上に、
結果ばかりを急ぎ、失敗の原因を自分以外に帰する人に、
協力することができるでしょうか?
客観的に考えれば当然の帰結が、分からなくなるのです。
人々がリーダーに求めているのは、「未来への答え」です。
道は衰退しかないのか? それとも、発展の芽はあるのか?
発展の可能性があるならば、それはどのように実現すべきか?
今、何をなすべきなのか?
多くの人が、この答えを待ち望んでいます。
リーダーとは、人々に対し、
この「未来」を与えてゆかなければなりません。
過去は、未来のための筋肉トレーニングのようなものです。
とった責任の重さに応じて、筋肉がつきます。
そして、その筋肉を跳躍力の基礎とし、
未来を俯瞰することができるようになります。
過去の責任は、未来に活かすものとなり、輝きを増すのです。
そのためにも、まず、一切の言い訳を廃すことです。
そして、未来に対する答えを、責任でもって決断し、
自ら信ずるところに従い、責任を持って人々に未来を与えること。
それが、リーダーの使命であり、責任であるのです。
■最善を尽くす
そして、不撓不屈であるためには、
常に「最善を尽し続ける」気概が必要です。
(これは、言い訳をしないための精神的担保ともなります。)
つまり、決断までの限られた時間に、質の良い情報を集め、
考えに考え抜いた末に、最善の判断を下し続けることです。
決断には、責任が伴います。
特に、経営者ともなれば、
従業員や、その家族、取引先等…等、
その決断の及ぼす影響は、計り知れないものとなります。
できるならば、先延ばしにしたい。
そう願うのも、もっともです。
しかし、決断のときは、待ってはくれません。
現状は、情け容赦なく決断を迫ります。
問題を先送りした分だけ、事態が複雑に絡み合い、
手の付けられない状態になることが多いのです。
だからこそ、限られた時間の中で、
より質の高い情報を集め、
あらゆる角度からシュミレーションし、
最善と思われる選択を決断することです。
答えがAかBかの選択しかなく、
正解・不正解のどちらかしかないならば、
決断も、どんなに楽かしれません。
しかし、正しい答えなど、最初からあるわけではなく、
どれもがプラスとマイナスを含んでいます。
最善を尽くし続ける中で、結果として正しい答えに成長してくる
それが真実です。
そして、世の中が動き続ける以上、その選択は無限に続きます。
あるときの正しさが、次の敗北要因になることもあります。
だからこそ、一つ駄目でも、次の手、その次の手と、
常にシュミレーションし、厚みある判断材料をストックし、
その時の最善を尽くし続けることが必要です。
シュミレーションで、ある程度のリスクを予測しているならば、
失敗したときの割切りも早く、次の一手に素早く移れます。
これを、コンティンジェンシープランといいますが、
要は、「Aが駄目になったら、Bに移行し、被害を最小限に食止める」
ということです。これも、一つの最善の策であります。
このように、情報を集め、考えに、考え、
時々刻々と移り変る現況にあわせ、
その時における「最善」のシナリオを選択しつづけるからこそ、
その思考の厚みにより、打たれ強い、不撓不屈のリーダーへと
成長してゆくのです。
■決断は、実行されてこそ意味がある。
企業の未来を選択をしたならば、
次に、その選択を、自分固有のものとせず、
一人でも多くの人と共有し、一致団結することが必要です。
どんなに考えに、考え抜いて出した「最善の策」であっても、
現場の人々が、その内容を理解せず、実行しなければ、
苦労して答えを出した意味がありません。
実行されるためには、何度でも、何度でも、
そのヴィジョンを伝え、必要性を訴えることです。
特に、不況時には、戦力を集中し、
収益の源を求めることが必要です。
ともすれば、被害を最小限にとどめようと、守りに入りがちです。
特に、不況期にあっては、守りの正当性は、皆の納得する所であり、
判断としても被害の少ない無難なもののように思えます。
しかし、無難な決断だけでは、未来は拓けません。
例えば、経費だけを削減しても、企業体力が弱り、
競合他社との戦いに敗れ、倒産する可能性が高まるだけです。
大事なのは、戦力の「削減」ではなく、戦力の「集中」です。
リーダーは、未来のために、何に戦力を集中させるべきか、
明確にしなければなりません。
そして、戦力を集中させる大義名分は、
公明正大であることです。
世の中のために、我社が護りきらねばならないと思うからこそ、
そこに、使命感と情熱を持つ人が引き寄せられます。
我社の収益確保のために…というだけであれば、
実力のある人ほど、その実現は競合他社で行なった方が安全だ
…との計算が働きます。
しかし、志は、利害計算を超えた感化力を持ちます。
論理的に収益確保を訴えるより、
大義名分を打ち出すほうが、確実に人々の心を動かし、
行動を変えていくのです。
そして、リーダーの決断が、人々の行動を変えたとき、
その志しが、確固たる実現力を持つものとなります。
たとえ逆境にあろうとも、失敗に悔し涙を流そうとも、
それを乗越えた先に価値を見出すからこそ、
人は、何度でも立ち上がり、実現しようと努力するのです。
このように、リーダーが下した決断が、
高き志によって感化力を持ち、
自らに与えられた使命を果たそうとする集団に広がってこそ、
その力が具現化され、意味を持つものとなります。
その実現力が、企業を、そして、世の中を変えていきます。
ここに、使命感で一つになった、
不撓不屈の企業が誕生するのです。
その意味で、この百年に一度の逆境は、一つのチャンスです。
ぜひとも、この一年間が、
不撓不屈の企業家誕生の孵化器となり、
未来に羽ばたく、眞企業創生の機会となりますことを、
心より願っております。
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最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次回の発行は12月15日頃となります。
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